




飛鳥時代に聖徳太子により開らかれた信貴山は、日本最古の「毘沙門天王」霊場として知られる祈りの山。玉蔵院は信貴山の山内塔頭として平安末期に創建。祈願寺として、また宿坊のあるお寺として広く親しまれています。
<宿坊空室検索>

玉蔵院の四季
玉蔵院の四季や行事、
日々の取り組みをご紹介しています。
令和8年 丙午(2026年)10月
ようやく清々しい季節となり、皆さまにはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
この夏も、地震・豪雨・酷暑など多くの災害が各地を襲いました。八月にネパールで発生した土石流は、「人新世」がもたらす深刻な影響の一端とも言えるでしょう。 被災された方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興とご健勝をお祈りいたします。
この夏も外国からの宿泊者・参拝者が多くお越しになりました。その中で、家庭の問題についてご相談を受けた方がおられました。言葉や思いが十分に伝わったかどうか自信はございません。見知らぬ土地で宗教にかかわる者に悩みを聞いてもらう行為、僧侶という立場を持っているからこそ、信頼を抱いてもらえると、その力と責任を感じました。 お二方とも中年の女性、ご自身の生活から肉体的・精神的に距離を置き、気分転換も兼ねて遠い国へ旅されたのでしょう。キリスト教圏の方が、文化的・宗教的背景の異なる東方の仏教に触れることで、人生を振り返る時間と離れた場所が必要だったのでしょう。
五月末には、家庭内のいざこざが、AIによる判断を契機として大きな事件へと発展した事例もありました。情報のみで判断することは危険ですが、もう少し互いに「間」を置くことができれば、という印象を受けました。
『華厳経六十・八十』の「普賢菩薩行品」には、「瞋恚心(怒りの心)」が三毒(貪り・怒り・愚かさ)の中でも最も害をもたらす心であると説かれています。「瞋恚心」によって煩悩に覆われ菩提への道を失い、慢心を起こし、他者の誹謗を受け、悪友と交わると記されています。菩薩道を歩むには、すべての物事が互いに関係し影響し合いながら存在するという縁起の法を深く了解し、利他行に邁進することが大切であると説かれています。
ソーシャルメディアには危険もあれば利点もありますが、アメリカの一部の学者は、ソーシャルメディアを使用することで、現代の若者は感情リテラシーや脱スティグマ化の向上により共感性が高まっており、必ずしも悲観すべき状況ばかりではないとも指摘しています。
グローバルな競争とスピードが求められる現代社会において、落ち着いた時間を持つことは容易ではありません。だからこそ、日常から少し離れ、執着や自らの視座・視点・視野を顧みる「間」を持つことが必要なのでしょう。
過ごしやすい秋、自然豊かな信貴山にご参拝いただき、ご本尊様の御加護を賜りますよう心より祈念申し上げます。
皆様方に毘沙門天王様の御加護がございますようお祈り申し上げます。











