飛鳥時代に聖徳太子により開らかれた信貴山は、日本最古の「毘沙門天王」霊場として知られる祈りの山。玉蔵院は信貴山の山内塔頭として平安末期に創建。祈願寺として、また宿坊のあるお寺として広く親しまれています。
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玉蔵院の四季
玉蔵院の四季や行事、
日々の取り組みをご紹介しています。
令和6年 甲辰(2024年)7月
コロナ禍の中行われた東京オリンピックから3年が経ち、パリ・オリンピックが開催されます。新しい競技も増え、日本の選手たちの活躍が楽しみであると同時に、夏に行われるオリンピックの暑さを危惧いたします。
6月、アメリカでのスペースXやボーイング社の宇宙開発の実験や宇宙ステーション(ISS)への飛行が話題になりました。日本もH3ロケット2号機の成功を踏まえ、地球観測衛星を搭載するH3ロケット3号の打ち上げが予定されているそうです。1969年、月に初めて人類が降り立ったアポロ11号。その後、最後の月面着陸が1972年のアポロ17号。50年以上、有人月面着陸は行われていませんが、アメリカや中国は、無人で月面着陸等が成功しており、今後もアメリカ・中国・インドなど自国での月面探査の計画がなされています。
アメリカの有人飛行計画「アルテミス計画」には日本も協力し、有人月面探査が2026年ごろから始まる予定です。日本は月面探査車を提供するそうで、早ければ2028年に日本人初の月面着陸が行われるそうです。
1980年代、ジャーナリスト立花隆氏による「宇宙からの帰還」が話題でした。アポロ計画にかかわった宇宙飛行士への取材が中心になっています。宇宙へ行った飛行士の大部分が、宇宙船の外での活動を通して、宇宙の壮大さと地球の美しさ、地球の小ささを感じ、大きな神秘的宗教的感情を抱いたことが記されています。毘盧遮那仏が本尊である『華厳経』のなかに、「法界縁起」「一即一切・一切即一」という教えがあります。簡単にいうと、あらゆる存在は関係しあい互いに影響しあっている。華厳経等から発展した真言密教の教主である「大日如来」や瞑想法である「阿字観」など、宇宙的な視座視点を持った真言密教との類似を感じられる宇宙飛行士たちの言葉でありました。
戦争が絶えず、政治的・経済的な溝が広がっている現在、大国間の思惑に左右される地球環境ですが、宇宙開発や月や火星の資源が有効かつ平和に、大きな視野をもって人類に活用されることを切に願います。
毘沙門様の信仰を通して大きく深く高い気持ちを育んでゆきましょう。安心・安寧を皆様が授かられるよう衷心より祈念申し上げます。